小型船舶に最適な冷暖房ソリューション
SIOSAI(シオサイ)は、主に船舶向けのマリンエアコンや冷水機を取り扱うタートルマリンのオリジナルブランドです。特にマリンエアコンは、限られた船内のスペースで快適な環境を実現するために設計された、多くの利点を持つ製品ラインナップで提供しています。

SIOSAIマリンエアコンの概要と特徴
船舶にエアコンを設置する場合、家庭用エアコンを設置するという選択肢もありますが、SIOSAIのマリンエアコンは、一般的な家庭用エアコンとは異なる独自の設計と機能を持っています。
1. コンパクトな一体型デザイン
SIOSAIのマリンエアコンの最大の特徴の一つは、本体と室外機が一体となっている点です。これにより、非常にコンパクトな設計が実現されており、約10フィート前後の小型ボートなど、設置スペースが限られる船内でも取り付けが可能です。一般家庭用エアコンが本体と室外機が別々になっているのに対し、SIOSAIは省スペースでの設置を可能にしています。

2. 海水を利用した効率的な熱交換
SIOSAIのマリンエアコンは、熱交換に海水を利用するように設計されています。これは一般家庭用エアコンが空気で熱交換を行うのとは大きく異なります。海水を利用するメリットは、空気で熱交換を行う際に必要となる大きな室外機が不要となり、機器全体をより小さくできる点にあります。これにより、効率的かつコンパクトな冷暖房システムが実現されています。

3. 塩害対策と耐久性
海上という特殊な環境で使用されることを前提としており、SIOSAIのマリンエアコンには塩害対策が施されています。これは一般家庭用エアコンを船に取り付けた場合との大きな違いであり、長期的な信頼性と耐久性を確保するために重要な要素です。
4. お手頃な価格で高品質
SIOSAIのマリンエアコンは、その価格においても優位性を持っています。世の中に流通している一体型マリンエアコンが通常50万円から100万円程度の価格帯であるのに対し、SIOSAIは設計を日本で行い、製造を中国で行うことでコストを抑えています。
しかし、品質が犠牲になることはありません。日本への輸入後、全ての製品に対して出荷前全品検査が実施されます。この検査では、ガス漏れの確認はもちろんのこと、実際の海水環境を模した設備で接続試験も行われます。これにより、取り付け後の初期不良がないように徹底しており、高い品質と信頼性を確保しています。

5. 内気循環方式による冷暖
SIOSAIのマリンエアコンは「内気循環方式」を採用しています。これは、部屋の空気を吸い込み、その空気を冷暖して再び部屋に戻すという循環を繰り返すことで、部屋全体を求める室温へ変える方式です。
6. 多様な冷却・暖房能力のラインナップ
SIOSAIはのマリンエアコンには、12,000BTU、16,000BTUの2種のモデルを用意しています。例えば、16,000BTUのモデルは、目安として6畳から8畳程度の部屋を冷却・暖房する能力があります。ただし、船の壁には一般的な家と異なり、断熱材が入っていない場合が多いため、実際の性能は設置環境によって変わる可能性がある点に注意が必要です。一方で、壁などで密閉された空間であれば、しっかりと冷房・暖房を行うことが期待できます。
7. 吹き出し口の角度調整機能
吹き出し口の角度は上下に調整可能であり、効率的に冷気・暖気を循環させることができ、船内のどこにいても快適さを追求できます。

設置について
設置場所と提供方法
SIOSAIのマリンエアコンは、冷暖したい部屋の「内側の壁」に設置されます。エアコンが部屋の空気を吸い込むための吸気口が部屋の壁面に必要であり、この壁をくり抜いて本体を設置し、グリルを取り付けて空気を取り込む形になります。例えば、キャビン用の椅子の下に設置し、そこから空気を吸い込み、部屋に戻すといった設置方法も可能です。
設置自体は、専門知識を持つ業者が行うことが前提とされており、専門業者であれば全国どこでも対応可能です。造船所や船舶用品を扱う事業者を通して、お客様に設置工事とともに提供しています。

まとめ
SIOSAIのマリンエアコンは、そのコンパクトな一体型デザイン、海水を利用した効率的な熱交換、徹底した塩害対策、そして全品検査による高品質が融合した製品です。限られた船内スペースに最適な冷暖房ソリューションを提供し、快適な航海をサポートします。

SIOSAIは、2014年から2016年にかけて国際的な海洋機器トレードショーであるMETSにも出展するなど、その技術と製品を広く紹介してきました。
今後もタートルマリンはSIOSAIの開発・改良を重ねながらよりよりすぐれたマリンエアコンを提供していきます。